パーキンソン病の今の治療と新たな治療

パパ会長
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私は現在在宅でリハビリテーションの仕事に従事しています。

在宅リハビリテーションでは多くのパーキンソン病の方を担当しています。

パーキンソン病の治療方法も昔と比べ大きく変わってきました。

パーキンソン病の今の治療とこれからの治療方法について紹介します。

パーキンソン病について

パーキンソン病の人口

難病情報センターの情報では、パーキンソン病の方は10万人に100~150人程度です。

60歳以上では100人に約1人で、高齢者になるとパーキンソン病の患者の割合は高くなります。

パーキンソン病の症状

パーキンソン病の4大兆候と呼ばれる症状があります。

安静時振戦(手の震えなど)
筋固縮(筋肉が硬くなる)
動作緩慢、無動(動作が極端に遅くなったり、動けない)
姿勢反射障害(バランス障害)


その他には、

・仮面用顔貌(無表情になる)

・自律神経障害(起立性低血圧症状が出現する;立ち上がると血圧が極端に低下する)

・歩行障害(すくみ足歩行;歩く時に足が出ない、突進様歩行;歩く速度がコントロールできず突進してしまう)

・嚥下障害(食べにくくなる、誤嚥のリスクが高くなる)

など症状は多岐にわたります。

パーキンソン病の今の治療

薬物療法

基本的にパーキンソン病の治療は薬物療法です。



(写真はイメージです)




パーキンソン病は中脳の黒質にあるドーパミン神経細胞が壊れて、作られるドーパミンの量が減る事により発症すると言われています。


そのために、ドーパミンの不足を補うようなお薬がメインで処方されます。


しかし、お薬にも限界があるようで長期間お薬を使用しているとお薬の効果が効きづらくなったりする(ウエアリングオフ)現象があらわれます。

リハビリテーション

薬物療法に併せてリハビリテーションも行うことがあります。


リハビリテーションでは体を動かす運動療法を中心に、その方に合わせ環境面の調整もします。


進行度に合わせたリハビリテーションが行われます。


初期の方ですと柔軟体操や筋力トレーニング、バランス練習などの運動療法を行います。


進行の経過に合わせて杖などの歩行補助具の選定、環境面の調整(手すりの設置など)を行います。


すくみ足歩行が見られる方がいたら、床に目印をつけると歩きやすくなるなど様々な工夫をします。

外科的治療(DBS療法)

DBS(療法)はDeep Brain Stimulationの略で、脳に電極を植え込み直接脳に電気刺激を送る治療方法です。


手術では、脳の深部に電極を留置し胸の皮下にも電池を埋め込みます。


電気刺激を行うことで興奮状態の神経活動を抑制するのが狙いです。

パパ会長
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実際にジスキネジア(不随運動)が軽減するなど症状が和らいだ患者さんを経験した事があります。

パーキンソン病の新たな治療

薬物療法

グルタチオン療法

グルタチオン療法とはパーキンソン病の機能改善と病状進行を遅延させる目的として行われます。


治療方法は点滴で行われます。

(写真はイメージです)




グルタチオンがドーパミン受容体の感受性を高めるであろうと考えられています。


グルタチオン療法はアメリカで臨床試験が行われていて、歩行障害、バランス障害などが明らかに改善した事例もあるそうです。


日本ではまだ保険適用されず自由診療となります。

再生治療

京都大学のiPS細胞研究所がパーキンソン病治療法の開発をしています。


「細胞移植法」と言い移植した細胞を脳の中に生着させ、そのまま神経として機能させる方法です。


細胞が失われ続けるパーキンソン病患者の脳に新たな細胞を補充する画期的な治療方法です。

遺伝子治療

日本では自治医科大学の村松慎一さんが行わっているパーキンソン病の治療の研究が注目されています。


遺伝子治療は、「アデノ随伴ウイルス」というウイルスが使われます。


「アデノ随伴ウイルス」を使うと神経細胞のなかでいろんな治療用の遺伝子を発現させることができます。


既存のお薬は長期間使用すると効きづらくなりますが、遺伝子治療を行うと脳の中でドーパミンを作ることができるようになります。


遺伝子治療により運動症状の改善が期待されています。

番外編

スタンフォード医学の研究者が、パーキンソン病の運動症状を緩和することを目的としたグローブ(手袋)を開発しています。


まだ臨床試験の段階ですが、振戦や動作緩慢などを和らげる可能性を示唆しています。


1日数時間両手にグローブを着用して、グローブから軽い振動を与えます。


研究者は、この刺激がパーキンソン病で起こる脳内の異常な電気的活動を抑制することを示唆しています。


このグローブの治療についてはまた情報が入り次第追記したいと思います。

まとめ

・日本では高齢化が進むにつれてパーキンソン病患者も増えています。

・パーキンソン病の今の治療は薬物療法が基本であり、リハビリテーションも併せて行われることがあります。

・新たな治療(グルタチオン療法、再生治療、遺伝子治療)について紹介しました。

治療である再生治療や遺伝子治療はパーキンソン病患者さんの大きな希望になっています。

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