現役の理学療法士が「将来介護サービスを受けるとしたら、どんな介護サービスを受けたいのか?」を真剣に考えてみました。
これぞ「最強の介護サービスの布陣」を考えてみたいと思います。
もし、このブログを見られて現在介護を抱えているご家族の方や将来介護について考えている方々に対して参考になれば幸いです。

私は現在訪問リハビリテーションの仕事をしていて、リアルの介護の現場を見ています。
※基本的に介護サービスは介護支援専門員(ケアマネージャー)が調整役となって介護サービスの調整をします。
もし自分が認知症になったら?
認知症になると自分より周りの家族が大きく負担を抱えることがあります。
記憶障害や物取られ妄想、徘徊など身体的にも精神的にも大きな影響を受けます。
予め自分が認知症になった場合どうするのかは家族会議をして決めておくのが良いと思います。
では、私が認知症になったらどうするのか?
経済基盤を準備する

まずは若い時から経済基盤は整えておきます。
理由は、「施設に入る」ためです。
特別養護老人ホームなど比較的料金が割安ですが順番待ちの事が多いです。
数十年後は今より状況は違うとは思いますが、2023年時点では直ぐに特別老後老人ホームには入れません。
ひどい所では100人待ちというケースもあります。
有料老人ホーム等になると順番も比較的少なく入れます。
しかし、料金もひと月20万円程度となり高額です。
国民年金だけではとても払えない状況になります。
ですので、予め若い時から老後資金を貯める必要があります。
もし体が不自由になったら?

体が不自由になった場合はリハビリテーションで運動ができる機会を設けます。
通所で通えるデイサービスやデイケア(通いでできるリハビリ)、訪問リハビリテーションが介護サービスとして挙げられます。
配偶者に介護をお願いする
体が不自由で身の回りの事が出来なくなった場合は配偶者に出来る範囲で見てもらうと思います。
もし、家で過ごして家族に負担が大きいと判断した場合は訪問介護(ヘルパーさん)にお願いするでしょう。
仮に重度の介護が必要な場合は認知症の時と同じで施設入所を考えます。
もちろん場合によっては経済的な負担も大きいので老後資金の準備は必要です。
高齢者になった時に友達がいなかった場合
高齢者になり周りの友達も亡くなっていた場合は、迷わずデイサービス(通所介護)もしくはデイケア(通所リハビリテーション)を受けるでしょう。
家族以外の他人と話す機会を作りたいし、仮に配偶者も亡くなっていて一人だと寂しいので通えるサービスを利用します。
もし末期がんになったら?
配偶者が健在の場合

配偶者が健在の場合は、可能な限り家で配偶者と余生を過ごします。
もちろん、身の回りの事を介護してもらう必要もあると思いますが逆の場合でもお世話をすると思います。
末期がんで予後が短い場合は介護は短期戦です。
長期の介護ではお互い疲弊してしまうでしょうが、短期決戦なので疲弊する可能性は低いです。
ですので、ある程度家族の介護に頼るでしょう。
しかし、家族だけでは負担も大きいので専門の訪問看護師さんや往診してくれる開業医さんにもサポートをしてもらいます。
病状が変化した場合を考え24時間の対応をしてくれる訪問看護師さんのサポートを受けます。
往診の開業医の先生や訪問看護師さんは本当に頼りになるサポーターだと言えます。
また、家族の負担が大きければヘルパーさんの力も頼るでしょう。
配偶者が先に亡くなっていた場合
配偶者が先に亡くなった場合は、病院や施設に入ることも視野に入れます。
もし子供たちが家で面倒を見てくれるのなら、子供たちの手を借りると思います。
その時は、訪問看護師さんやヘルパーさん、往診の先生の力をより借りなければならないでしょう。
また、家族だけでなく友人や近所の人の力を借りる事もあるでしょう。
ですから、普段から周りの人には親切にしていざという時の力になってもらうのも一つの手です。
まとめ
「もし、自分が将来介護が必要な状況になったら?」と考えてみました。
私の仕事柄いろいろな介護サービスを見ていて「この介護サービスは助かる」と思えるものは多くあります。
介護サービスも知っているのと知らないのとでは大きく異なります。
かかりつけ医や往診の先生だけでなく訪問看護師さん、ヘルパーさん、通所介護やリハビリなど様々な介護サービスを利用して自分も家族も納得のできる余生を過ごしたいものです。